平口の花火

平口の花火
平口の花火

えんの記憶 
― 地域の記憶を、未来へ。

「えんの記憶」は、人や地域とのご縁を大切に、写真と言葉で記録を重ねていく自主プロジェクトです。

平口の花火

静岡県浜松市浜名区・平口地区

半世紀以上
受け継がれてきた、
平口八幡神社の奉納煙火。

浜松市浜名区平口に鎮座する平口八幡神社では、毎年、大祭にあわせて奉納煙火が行われています。
鎮座から400年以上の歴史を持つ神社に奉納されるこの花火は、無病息災・家内安全・五穀豊穣・商売繁盛などを祈願して打ち上げられます。

現在のような奉納煙火が始まったのは、50年以上前。地元の有志が自ら花火を打ち上げたことが始まりと伝えられています。 現在も平口自治会には「煙火部」が設けられ、地域の方々が花火師とともに準備や運営に携わっています。

当日は境内に多くの露店が並び、子どもから大人まで、多くの人でにぎわう、地域の夏の風物詩。 長年にわたり地域の人々に受け継がれてきたこの花火は、今も変わらず、多くの人の支えによって続いています。

平口の花火
平口の花火
境内の様子

2026年度 開催概要

正式名称 平口八幡神社祭典 奉納煙火
開催日 2026年8月21日(金)
雨天時は翌22日(土)に順延
開催時間 宵祭/17:30〜
花火/19:30〜20:45
会場 平口八幡神社
〒434-0041 静岡県浜松市浜名区平口707
打ち上げ数 約400発
料金 観覧無料

会場周辺地図

打ち上げ会場周辺には来場者用駐車場はありません。

例年、サーラグリーンアリーナの駐車場を一部開放してくださり、そこから神社までは徒歩約10分です。また、近隣施設から徒歩で来場される方も多いようです。

プレ葉ウォーク浜北やサンストリート浜北では、開催日にあわせて屋上を花火観覧スペースとして開放したり、イベントを開催したりする年もあります。

最新情報は各施設の案内をご確認ください。

平口の花火の会場マップ

観覧場所について

平口の花火には、有料・無料を問わず、専用の観覧席は設けていません。

花火会場周辺は車両通行止めとなるため、多くの方が道路脇に腰を下ろしたり、立ち止まったりしながら花火を楽しみます。

打ち上げ場所の周辺は見晴らしのよい田んぼが広がっているため、立ち入り禁止区域の外であれば、思い思いの場所から花火を眺めることができます。

花火を見る様子
※本ページに掲載されている開催内容や交通規制などの情報は変更となる場合があります。

今年のポスターと
歴代ポスター

2026年度ポスター

平口の花火ポスター2026

夏の夜の空気を。

前年度のポスターデザインを継承しながら、撮影した写真を使用し、夏の夜の空気とともに花火や境内の様子が伝わるデザインへ。

2025年度ポスター

平口の花火ポスター2025

この地に続く、夏の祈り。

コロナ禍を経て開催された2025年、長い歴史の中で初めて告知用ポスターを制作。 写真が残っていなかったこともあり、平口八幡神社や山、川など、この地域の風景をモチーフとしたイラスト中心のデザインに。

平口八幡神社

「平口の花火」のはじまり。

地域の年配の方々にお話を伺うと、皆さん口をそろえて「子どもの頃には、もう花火をやっていただよね」と話してくださいます。
そのため、現在の奉納煙火は少なくとも半世紀以上続いていると考えられますが、始まりの年は定かではありません。

また、花火が始まる以前には、大祭にあわせて「消防団による歌舞伎などの演舞」が行われていたそうです。 その演舞が行われなくなった際に、「無くなっただけでは寂しいから、花火を上げよう。」という声が上がり、地域に花火好きの方がいたこともあって、現在の奉納煙火が始まったとのお話もありました。

※今後、新しいお話や資料が見つかりましたら、少しずつ追記していきます。

空に打ちあがる大きな花火
境内の様子

受け継がれてきた、
夏の風景。

神社と、田んぼと、人の笑顔。
どこにでもありそうで、ここにしかない。
地域の人たちが守り、
つないできた夏の風景があります。

平口八幡神社 境内と露店

神社が、
いちばんにぎわう日。

平口八幡神社は、その東一帯に田んぼが広がり、大きな銀杏の木と杉林に包まれながら、この地域の暮らしを静かに見守ってきました。

普段は、散歩の途中で手を合わせる人や、地域の子どもたちが遊ぶ、穏やかな場所です。

しかし、この日だけは別世界。焼きそばやかき氷、りんご飴、くじ引きなど、たくさんの露店が境内に並び、人をかき分けて歩くほど多くの人でにぎわいます。

一年でいちばん、この神社が活気に包まれる一日です。

平口の夕景 打ち上げ会場周辺

夕方になると、
ゆっくり人が歩き出す。

日が傾き始める頃。地域が少しずつにぎわい始め、家の外を見ると、友達同士の子どもたち、小さな赤ちゃんを抱っこした家族、おじいちゃん、おばあちゃん…。それぞれが思い思いに、田んぼ道を歩き始めます。

「そろそろ行こうか。」
そんな空気が、町全体にゆっくり流れ始めます。

打ち上げ会場周辺には来場者用の駐車場はありません。遠方から訪れる方も、車を停めて、歩いて会場へ向かいます。

車を降りたら、夏の散歩。夕暮れの風を感じながら歩く時間も、平口の花火ならではの楽しみです。

花火の様子 花火の様子

花火が、すぐそこに。

平口の花火は、打ち上げ会場を囲む田んぼのあぜ道や農道から眺めるのが、この地域ならではの楽しみ方です。

大規模な花火大会ほど混雑しないため、直前に訪れても、ゆったりと観覧できる場所が見つかることが多くあります。

打ち上げ場所との距離が近いので、花火はほぼ真上。夢中で見上げていると、首が痛くなってくるほどです。

下へ流れる花火では、キラキラとした光の粒が空から降ってくるように見えることもあります。
「光のつぶが落ちてきた!」
どこからか、そんな子どもたちの声が聞こえてきます。

毎年8月21日 毎年8月21日

8月21日、だからこそ。

平口の花火は、毎年8月21日に行われます。曜日ではなく日にちで決まっているため、多くの年は平日開催です。

実は、この平日開催も平口の花火の特徴のひとつ。ほかのお祭りと重なりにくいため、多くの露店が境内に集まります。

そんな露店に夢中になっていると、「ドーン!」スターマインが始まった合図です。慌てて見上げても、境内の大きな木で花火が見えないことも。

賑やかな音が始まったら、急いで境内の外へ。
平口の花火おなじみの風景です。

平口の花火全景

それぞれの場所から、
同じ花火を。

花火が見える家では、親戚や友人を招き、食事を囲みながら夜空を見上げる。そんな恒例の夏の過ごし方が、この地域のあちこちにあります。

「平口の花火を見るために屋上をつくった。」
そんなお話も聞きました。

「毎年、染地台(高台)から見てるよ。」という声も。
打ち上げ場所の周辺は視界が開けているため、少し離れた場所から花火を楽しむ人も多いようです。

家の庭、屋上、田んぼ道。
近くからも、少し離れた場所からも、それぞれの特等席で。

平口八幡神社 平口八幡神社

花火をつなぐ人たち。

平口の花火は、たくさんの人の支えによって続いています。

実行委員会は、本村・新田・法師軒・姥ヶ谷の四つの地域の代表者が集まり、毎年新しい体制で運営されています。

平口自治会には「煙火部」が受け継がれ、朝と昼のお知らせ花火を担当するほか、本番の花火も花火師さんとともに打ち上げ、祭りを支えています。

また、毎年決まって寄付を続けてくださる地元企業や、打ち上げ場所を貸してくださる地主さん、草刈りや看板立て、テント設営、交通整理などを担う地域のみなさんの力も欠かせません。

見る人のために、地域のために。
たくさんの人の力が集まって、今年も平口の花火が夜空に打ち上がります。

巡る夏。

毎年、この季節になると、
自然と思い浮かぶ景色があります。

準備が始まり、
町が少しずつ夏の表情へ。

変わるものもあれば、
変わらないものもある。

そのすべてを包み込むように、
今年も花火の季節がやってきます。

思い出をお寄せください

子どもの頃の思い出や、昔の写真などがありましたら、ぜひお寄せください。

お寄せいただいた内容は、ご本人の了承をいただいたうえで、
平口の花火に関する記録・紹介のためのWebサイトや印刷物などに掲載させていただく場合があります。

一人ひとりの思い出が集まることで、この町の記憶が少しずつ形になっていきます。
ご協力いただけましたら幸いです。

このページについて
このページは、地域の方への聞き取りや、自身の記憶、残されていた資料などをもとに制作した自主プロジェクトです。 この町の風景を、未来へ記録として残したいという思いから、一つひとつ情報を集め、まとめています。 掲載内容には細心の注意を払っていますが、誤りや変更がありましたら、お問い合わせフォームよりお知らせいただけますと幸いです。

企画・取材・編集 長谷川弥生(えんデザイン)
花火写真 OZEKI MASAYUKI
初回公開 2026年7月
最終更新 2026年7月23日

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